こんにちは、東京都荒川区にある卓球教室【町屋卓球場】の代表、水野です。
今日は、ジュニアの卓球指導法について考えてみます。
私は、2016年に卓球の指導を始めました。なんだかんだで7年以上卓球の指導を続けているわけですが、その間に多くのことをお客様に勉強させてもらいました。
そして2023年から町屋卓球場が始まり、今こそ私が本格的に学んできたことを還元していかなければいけないなと思っています。
「状態」よりも「姿勢」を評価する指導を心がける
この7年間で私自身がすごく変わったなと思うのが、
「卓球が上手である」ということ自体にはそんなに価値を感じなくなった
ということです。
卓球指導を始めたときは「いかにして卓球を上達させるか」ばかり考えていたと思います。
しかしながら面白いことに、結果を出すためには、技術や戦術を教えるだけではなく結局のところ行動習慣を変える必要があることに気がつきました。
そのような考えに至った結果、私はジュニアの指導の時に「懸命に取り組み挑戦すること」と「礼儀や挨拶をしっかりすること」の2つの行動習慣を「目指すべき姿勢」として掲げることにしました。
一生懸命に練習に取り組む姿勢、試合で負けても最後まであきらめなかった姿勢、大きな声であいさつ、人の目を見て話を聞く、返事をしっかりする、といったことを実践すると褒められるという環境を整備していくことが大切だと思います。
そうやって長い間「どうなれたか(状態)」より、「どうあれたか(姿勢)」を評価される環境に身を置くことが、行動習慣を変えることにつながると考えています。
今日は、この
「懸命に取り組み挑戦すること」
「礼儀や挨拶をしっかりとすること」
の2つについて話していきたいと思います。
「懸命に取り組み挑戦する姿勢」と「礼儀や挨拶をしっかりとする姿勢」
卓球界にいるとどうしても「より上達」「より多く勝つ」「全日本選手権出場」など、卓球が強いことこそが正義であり、目標になりがちです。
もちろん、いまでもできるだけたくさんの人に上達してほしいと考えていますし、「勝つ」という目標を持たせて練習もさせるつもりです。
しかし、それは自分にとって「1番優先度の高い目標」ではなくなりました。
なぜなら、卓球が強いことそのもの自体にはあまり大きな価値はないからです。世の中には、卓球が強くても試合態度が良くなくて周りから白い目で見られたり、自分より卓球が下手な人を見下す様な態度で見たり、人間的にイマイチな人もたくさんいます。
私は、生徒さんにそのようになってほしいとは全く思っていません。
それよりも「苦手だった練習に挑戦したぜ!」とか、「練習試合で自分よりも強い人に挑戦したぜ!」とか、「勇気を振り絞って初めての試合に参加したぜ!」とか、「負けたけど、自分の実力を発揮するために試行錯誤できたぜ!」といった姿勢をほめる方が、よっぽど価値が高いし子どもたちの成長にもいい影響を与えるでしょう。
もちろん、卓球が強くなればなるほど見える世界が広がるし卓球そのものも楽しくなるしいいことはあります。
だからといって「勝つことが全て」「卓球が上手い人が偉いのだ」というように視野が狭くなってしまうのは、子どもの心の健全な成長を阻害してしまう可能性があります。
挑戦して失敗してる人がいたら、「失敗ばかりでダサい」ではなく、「挑戦しまくってイケてるね!」ですし、
なかなかうまくならない人がいたら、「なんで全然上達しないんだ」ではなく「失敗していいんだよ」と伝えられればいい。
こうやって何年も「状態ではなく姿勢を評価してもらえる環境」がととのえば、
卓球が弱い人を下に見たりせず、卓球が強い人に対して劣等感を感じることもなくなり、「卓球が強いことが正義である」という業界にはびこる思想から抜け出すことができ、自己肯定感も上げることができるはずです。
町屋卓球場では、子供たちが健全に成長できる環境を整えていき、勝利至上主義となった卓球業界に少しでも影響を与えて行きたいと思っています。
取り組む姿勢は自分自身でいつでもコントロールできる
ちなみに、「結果や状態」ではなく、「姿勢」をほめられる環境に身をおいていると、人間は粘り強くなっていくという研究結果もあるようです。
今思えば、試合結果や卓球が上手な状態というのは自分ではあまりコントロールできません。
しかしながら「取り組む姿勢」は自分自身でいつでもコントロールできます。
自分でコントロールできる姿勢をほめてもらうことが出来れば、自己肯定感を上げる機会はとても多くなると考えています。
そして、自己肯定感が上がれば、自然と行動量は増えていき、行動量が増えれば自然と結果も見えてくる。
- 結果や状態ではなく、姿勢を評価する環境にする
- コントロールできる事で確実に評価してもらえる
- 自己肯定感が高くなる
- 行動量が増える
- (結果として)少しずつ成果も出る
という効果があります。
私が目指しているのは、そんな環境です。
ぜひ、町屋卓球場の子ども卓球教室に通ってみてください。